PERSONA -boy--1
あの子の視線を感じるから
僕は真面目に授業を受けるふりをする
あの子はそんな僕をみるのが好きなんだ
珍しくあの子が真面目にノートをとってるから
なんだろうと思ってのぞいてみると、お絵かき
彼女らしいと思って微笑ましくなる
真剣な様子の彼女
俯き加減のその顔に前髪がさっと垂れる
はっと息をのむほど
きれいだった
その瞬間彼女と目が合う
自分の中に現れた動揺を悟らないように彼女をからかう
彼女はいつものように僕を笑わす
それでも僕の頭の中ではさっきの彼女が離れない
あの子の本当を見たいから
あの子をもっと感じたいから
僕はまた授業を受けるふりをする
僕の右側全部をレーダーに変えて