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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? 最終話 「あたしの事件慕」-13

 〜内緒のこと〜

 僕は澪に隠し事をしている。いや、他の人にも内緒にしていることがある。

 それは愛美さんが椿さんの部屋に侵入した理由。

 彼女は藤一郎氏の手記を探していた。
 根拠は手記の破られたページにあった一文。

『こんな私を愛してくれる美しい人よ、どうかこれからも側にいてくれ……』

 今は亡き、藤一郎氏が残した最後の恋文。
 藤一郎さんは失くしてしまったものを愛美さんに求めていたんだと思う。
 愛美さんは僕の部屋で手記を見つけ、事実を破った。
 きっと愛美さんも藤一郎さんの思い出がほしかったんじゃないかな。
 風化する気持ちを残す為とかさ。

 僕は澪のぬくもりが風に攫われていくうちに、どんどん寂しくなってきた。
 空にはさんさんと輝く太陽。
 午後は澪を誘って、この夏一番の思い出を作りに行こうと思うんだ。

 そうすれば、きっと……


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