僕とあたしの夏の事件慕? 第五話 「僕の事件慕」-6
「じゃあ、いったい……」
「私、あいつに触られたことを忘れたい……だから、真琴君と……」
顔が十センチぐらいの距離まで近づくと、あの匂いが僕を誘う。僕はキスでそれに答えた……。
僕は梓さんをベッドに寝かせ、手探りでパジャマのボタンを外す。
まだ暗闇に目が慣れていないけど、手を這わせることで小さな膨らみと突起を見つける。
「……あ……ん」
身体をピクリと震わせる梓さん。続いて右手の薬指と中指で乳首をつまみ、親指で硬いふくらみを揉みほぐす。
「真琴……クン」
さらに左手をパジャマのズボンの中に侵入させると、結び目のある紐に手が触れる。それを引っ張ると梓さんも自らの手で、もう片方の結び目を解く。
ズボンを脱がせると、梓さんの貞操を守るものは無い。だけど、その薄い陰毛に覆われた秘所はまだ乾いていて、僕を素直に受け入れてくれそうにない。
「……してくれないの?」
止まった手に不安を感じたらしく、悲しそうな目をする。
僕は安心してもらう為に触れる程度のキスを何度も繰り返す。
「うぅ……ンッ」
くすぐったそうに顔を背ける梓さんを僕は執拗に追いかける。
まるで子猫がじゃれつくように。
「真琴君、どうしたの……はぁ、むぅん!」
下唇を柔らかく噛み、吸い付き、舐める。
徐々にしまりの緩くなる唇に、舌を差し入れるのは難しくない。僕は梓さんの口腔内を侵す。唇の裏、歯と歯茎、順調に舌を這わせ、唾液を混ぜる。
「ちゅっ、あふぅ、んふぁ……真君の舌、なんかエッチ……」
「逃げないで……」
「だってぇ……」
耳をくすぐる甘い声に挑発され、意地でも唇の奥の獲物が欲しくなった。
首を傾け、身体を乗り出し、より深い部分まで攻め込む。
「あむ、はむぅ、チュッ、はぁ……うぅん……」
顔を斜めにしてベッドに押さえつけるようにキスをすると、ようやくぶつぶつした舌触りの持つ、温かい宝物を見つける。
「んんう? あむぅ……」
梓さんは最初驚いたらしく目を丸くしたけど、絡み合ううちに瞳が潤みだす。
ンチャァ、チュパッ、アフゥ……。
舌先の格闘の音に紛れ、かすかに漏れる梓さんの吐息が鼻にかかってこそばゆい。
唇を離すとまだ足りないのか舌先が突き出される。その先っぽからは細いながらも糸が伸びており、僕の唇に結ばれていた。
僕はもう一度舌先の求めに応じ、右手で梓さんの身体探り始める。
最初は肩から二の腕をなめるように撫でるたけど変化は無い。少し手を絡ませてから、わき腹に移動する。あまり脂肪が無いらしく、手に吸い付く感じはしないけどそれでも柔らかい。