僕とあたしの夏の事件慕? 第五話 「僕の事件慕」-12
「ダメ、まことくんはこのまま中に出すのぉ! 私の中にぃ……」
「で、でも……」
もう一度あの充足感を味わいたい。だけど、梓さんにしちゃっていいのか……?
「一緒にイキたいの……最後まで私と繋がっていてほしいの……ッ!」
「梓さん、本当にいいの?」
「うん、だって梓、真琴君のこと大好きだもん! ……んあはぁ、ひゃうぅ!」
梓さんは二秒だけにっこりと微笑むが、すぐに眉をしかめ、だらしなく口を開き、また欲望に狂った獣の顔に戻る。
「きてぇ……マコトクゥン……おねがひぃ!」
その声に理性のタガが外れた僕は、我慢していた精を解き放った。
「梓さん、僕イキます……イッチャいます、梓さん、受けとめてぇー」
梓さんの膣壁は暴力的な僕の陰茎を過保護なまでに包み込み、撫で回し、抱きしめ、愛してくれる。たとえ、思い出の中に残るだけになったとしても。
「あ、ああ、真琴君の精液、出てる……う、嬉しい、嬉しいよぉ……」
ビュク、ビュクッと律動しながら、膣内に射精してしまう。
結合部からは赤の混じった白い濁り汁を垂れ流し、行為の終息を告げる。
恍惚に達した僕達は、抱き合ったまま荒い呼吸と、かすかな振動を繰り返す。しかし、梓さんはその微弱な振動の生み出す快感の余波に耐えられず、気を失い崩れる。
「梓さん!」
僕は慌てて下に潜り込み、優しく抱きとめる。多分、一度の経験が少しだけ余裕をくれたのかな?
だけど僕も……眠いや……。
続く