僕とあたしの夏の事件慕? 第三話 「引っかかる部分?」-11
「ハァ、……ハァ、良いです、すごく……良いです……」
まるで失語症にでもかかったみたいに、同じ言葉を繰り返す。
「ちゅ……んふふ、それじゃ分かりませんよ?」
語尾を上げる口調と半眼の目に、何か悪い予感がする。
「ふわぁ……だ、め……」
陰嚢を揉まれ、身体から力が抜ける。
「あ、あ、あぁ……、うぅーっ!」
肛門と尿道の付け根の間を親指で強く押される。すると、勃起する感覚が強まり、それに比例して亀頭がはちきれそうですごく痛い。
「愛美さん、ひ、酷いです……」
「真琴さんがあんまり可愛い反応をするので、つい苛めたくなります……」
サディスティックに微笑む愛美さんは昨日の理恵さんに通じるものがある。もしかして大人の女の人って皆そうなのかな?
親指が離れ、締め付けは納まったが、亀頭に固い物にこすり付けられる。
まさか、歯を立てられた……?
僕は甘いオシオキを思い出してしまうけど、変に腰に力が入ってしまう。
もしかして僕は期待してるの?
でも訪れる刺激はコリコリとした切ないもの。目を開けると、愛美さんは僕を熱っぽく見つめながら、乳首に陰茎を擦り付けていた。
「こういうのもいいですよね?」
汗でしっとりと濡れたオッパイで僕の陰茎を乱暴に挟み、全体に力強く圧力をかける。すると、オッパイの隙間から亀頭がニュポっと音を立てて顔を出す。
「私のオッパイでも余るなんて……」
ゆっくりと上下するオッパイからは、緩い刺激が絶えず送り込まれる。
触覚だけじゃなく視覚からも煩悩を刺激され、陰茎が激しく脈打つ。当然、吐き出される淫液の量もさっきよりずっと多い。
「真琴さんの、たくさん涎を垂らして……私のオッパイ、もうベトベトになっちゃいました……」
ニュジュポッ、チュパッ……そんな音に紛れて、聴覚を犯す台詞。
「愛美さんだめ、だめです……僕もう、うぅ……っ!」
激しくぶれる視線が一瞬だけを愛美さんを捉える。
ピンクの口紅が淫らなツユで滲み、優しいハズの垂れ目は瞳孔を妖しい黒で満たしている。
「……真琴さん、いっぱい、いっぱい出してください……ね?」
陰茎が豊満な谷間を通過する度にこりこりとした乳首が亀頭を殴り、突き出された舌先にあやされる。その繰り返しが気持ちを高め、終りが近いことを悟らせる。
今回は二度目のせいか恐怖は薄らいでいる。なのに、意識の片隅で後ろ髪を引かれるような気持があって素直に快感を受け取れない。
またイクんだ。無理矢理エッチなことされて射精しちゃうんだ……こんなのダメだよ……。
はかない抵抗と思いつつも、奥歯をかみ締め、股関節に力を入れる。