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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? 第一話 「お金持ちは色々タイヘン!」-13

◆――葉月真琴――◆



「梓さん、次は当主の間も見せてもらいたいんですけど、いいですか?」



「んーそうね。姉さんもいないみたいだし、今なら丁度いいかな」



 当主の間は二階の階段を上がってすぐのところにある。さっきベランダを伝って見に行ったときはカーテンが引かれていて中の様子はわからなかった。



 今は梓さんのお姉さんが使っているみたいだけど、もしお父さんの言葉通りならそこに何か手がかりがあると思う。



「姉さん、入るわよ」



 いないと知りつつも、断ってからドアを開ける。

 部屋の内装は客室とは違い、花のような模様がプリントされている。だけど、色が焼けていないのをみると、最近になって貼り替えたのが分かる。他に違いがあるといえば、少し豪華なライトがあることと、本棚が追加されているぐらい。



「私も姉さんと何度かこの部屋を探したみたいなんだけど、何も無かったわ」



 それでも木を隠すなら森の中と思い、本棚を調べる。棚には洋書や百科事典ばかりだが、一冊だけ文庫本サイズの真新しい本があるのに気付き、手に取る。



 中身は一時期前に流行った自分史を書き込む白紙の本。最初のページに何か書いてあったけど、すぐに白紙のページが続いていた。



 関係ないと棚に戻そうと思ったけど、著者に『真澄藤一郎』とある。これって梓さんのお父さんの書いたものかな? ヒントがあるかもしれないし、借りておこう。



「ねえ真琴」



「はい!」



 背後からの声に過剰に反応してしまう。でも、別に本のことを咎めるわけではないみたい……ほっと胸をなでおろすけど、更なる苦難が待ち受けている様子?



「あのライトの上は? 何か隠せそうよ」



 確かにライトはシャンデリアといえるぐらいに装飾がされており、何かを隠すことができそう。


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