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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? プロローグ 明日から夏休み!-4

 男のいない女子は「羨ましいな」とか、男子からは「その子紹介してよ」なんて言われるけど、この子じゃ……っていうか、男だからね? こいつでも……。



「待ちなさい!」



 廊下に出たところで不意に肩を掴まれる。

振り返ると、チャーミングなおでことヘアバンドが特徴的なクラスメート、真澄梓がいた。



気の強さが伺える少しつりあがった目と偉そうな高い鼻、少し尖ったような唇からわがままな印象を受けるのに何故か男子に人気がある。でも、肝心のスタイルは性格とは対照的に消極的。



 あたしはっていうと、可愛らしい大きな目と性格のように控えめな鼻、スマイルに定評のある唇と、充分魅力的なスペックのハズなんだけど、今のところ誰も勇気を出さない。やっぱり真琴のせい……だよね?



「今度は何の用?」



 梓は何かというとあたしと真琴に絡んでくる。そして、他愛の無いおしゃべりに終始する。いつもなら適当に話した後、学食でお昼を食べたりするんだけど、今のあたしは夏休みの計画という難題を前にしてそれどころではなく、テンションの低い声で返してしまう。



「澪に用は無いわ」



 梓は自慢のサラサラの髪を指先で玩びながら脇を通り抜ける。まるであたしのクセ毛に対するあてつけみたい! ちっともうらやましいんだから!



「用が無いなら、なんであたしの肩を掴むのよ!」



「ウルサイわね、成り行きよ……それより真琴君、お願いがあるんだけどぉ……いいかな?」



 梓は何故か真琴には優しい。変だよね?



「なぁに? 梓さん」



 コイツもコイツでそれを気にしないのがムカツク!



「夏休み……予定とかあるかしら?」



「無いよ」



 何も考えていないのか満面の笑みでそう答える真琴。悲しいけどそれ、負け組みの台詞なのよね……。


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