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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? プロローグ 明日から夏休み!-3

「その、たまには連絡してよ?」



「……うん、そうする」



 社交辞令を言い残し、楽しそうに裕也と教室を出る香苗。

 多分、電話してもメールしても無視されるんだろうな。あたしだったらそうするもん。



 どうやら青春を生き抜く女子高生として、ものすごく差をつけられたみたい……。



「みーお!」



 ブルーに染まったあたしの心情をよそに、猫の子のように人の名前を呼ぶ声がする。

 別に嫌いなわけじゃないけど、それでもたまにウザイと感じる一つ年下の幼馴染、葉月真琴だ。



「もう、大声で呼ぶのやめてよ、恥ずかしい……」



 あたしはいつものように真琴を叱るけど、この子もいつものように「ごめん、いつものクセで」と頬を掻くだけ。



 真琴はあたしより頭一個分背が低く、髪も耳を隠すぐらいに長いので、遠目に見るとボーイッシュな女の子に身間違えられる。しかもあたしがうらやむくらい色白で、小顔のわりに大きな目をしているもんだから、近くで見てもたまに間違われる。

 そういえば四月の初めにクラスに来た時、みんなにあたしの妹だと思われたこともあったっけ。そんで男の子と判った途端、暫定彼氏とされたんだ。



 正直な話、あたしは小さい頃から真琴と一緒にいたせいで、弟というイメージが強く、異性として見られない。



「一緒に帰ろう!」



「……ハイハイ、帰りましょうね」



 あたしは真琴に手を引かれすごすごと教室を出る。


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