廉くんの不純な一日-4
下着を見ただけでこんなに興奮してるのに…裸を見たら俺ってどうなるんだ!?
胸に手を当てて騒がしい心臓が早く治まるように深呼吸を繰り返す。
鼓動が落ち着いたところで、ジュースとお菓子を乗せたトレーを持って二階に上がる。
「香奈ー、開けて」
両手が塞がってる俺は香奈に呼びかけた。
「はーい」
声と同時にドアが開く。
机の上にトレーを置いて香奈を見ると珍しげに部屋を見回している。
「何だよ?」
照れ隠しにぶっきらぼうに言うと香奈は俺に振り向いて笑う。
「案外片付いてるね。もしかして頑張って掃除しちゃった?」
その通りなんだけど、カノジョを呼ぶからってキレイにしたと思われるのは恥ずかしい。
俺は香奈の頬っぺをふにっと摘んだ。
「いつもこんなもんなの!」
「へー」
全然信じてないような口振りで返事する香奈が憎たらしい。
「そんな事より勉強しに来たんだろ」
「そうでした」
香奈は机に教科書やノートを広げ出した。
「えっとねー、数学のここんとこがわかんないんだけど…」
教科書の問題を指さして俺を上目遣いで見る。
内心のドキドキを押し隠しつつ香奈に説明を始める。
「ここはこっちの公式を使って…」
ふんふんと頷きながら教科書を見つめる香奈の髪から甘い香りが漂う。
2人っきりだし、さっき香奈の下着見ちゃったし、甘い香りが鼻をくすぐるしで今すぐにでも香奈を押し倒したい。
でもそんな風に思ってるのを香奈に知られたくなくて真面目ぶった顔で数式の説明をしてる俺って一体…。
「わかった?ちょっとここの問題やってみな」
「うん」
素直に頷いて香奈は問題を解き始めた。