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ロボット「アイ」
【SF 官能小説】

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ロボット「アイ」-1

星雲暦4009年、星間政府は69型ターミネーター他メイド型ロボットの全量回収命令を発令した。理由は同型ロボットのダッチワイフ機能、ダッチハズバンド機能が出生率を破滅的に低下させていると言うものであった。
ワールド コンクエスト ターミネーター社他 メーカー側は同政令を違憲として提訴し、昨日、星間最高裁にて違憲判決が確定した。

69型ターミネーターは、3999年に発売された生活支援型ロボットで、従来型で完成された家政婦機能、子育て機能に加えて、使用者の伴侶として生活を豊かなものに導く、ワイフ機能、ハズバンド機能を備えている。
その機能は、使用者の好みで設定した初期設定から、相対し生活することで学習し、
容姿やスタイルから性格(表現パターン)まで変化していく。一緒にテレビを見ていても、そこで交わす会話はもちろん、使用者の視線を記録し、注目度の高いものを取り入れ、幅広くトライ&エラーを繰り返すことで、使用者自身も気付いていない理想像を具現化していく。そしてその構築速度は驚くほど速く、実験では納入10日後で80%、1ヶ月後には90%以上を実現していた。

69型は、納入前に使用者とエンジニアが2日間を掛けて打ち合わせを行い、容姿やスタイル、12項目のシチュエーション別表現パターンを設定する。これほどの時間を掛けて設定したものも、生活が始まると違和感を覚えるものも多く、物足りなさを感じるのは当然で、その部分については、69型が経験を積み自己修正していくのである。

納入後の数日間、設定から一定の変化パターンで、めまぐるしく容姿、スタイル、着衣(ロボット表層)を変えていく。この時、69型は使用者の視線、脳波、体温、脈拍等を記録し、使用者の好みを絞りこんでいくのだ。

哲郎が選んだ初期設定は、早朝母性型Aパターン、日中姉恋人型2パターン、夕食後まで母性Hパターン、食後新妻型から娼婦型まで6パターンと言った具合である。
容姿、スタイルは、母性パターンが黒木瞳似、姉恋人パターンであれば松島奈々子似を選んでいた。

納入日の衝撃を今も忘れない。会社から帰宅すると黒木瞳が出迎える。哲郎の帰りを待ちわびて嬉しくてたまらないと69型ははしゃぎ、哲郎の胸に飛び込むと口付けをねだった。

その体の柔らかさに、肌のきめ細かさに、そして弾けるような笑顔の美しさに哲郎は驚愕した。食事はもちろん69型の手作りで、69型は哲郎に寄り添い料理を口元まで運んで食べさせた。目の前に黒木瞳である。哲郎は、このままパターンを変えずに朝まで過ごすことを69型にねだったのだ。

ベッドインしたときの69型の恥らう姿は、今でも哲郎の脳裏に強烈に残っている。
目を伏せ、処女であることを告げる69型に、哲郎はこれまで付き合った生身の女性に覚えたことの無い興奮を味わった。

翌朝、哲郎は更に驚くことになった。オプションとして目覚ましフェラを設定していたのである。昨夜遅くまで交わったままのものをしゃぶられて目を覚ますと、69型は顔を赤くして、始めてのフェラチオで恥ずかしいとつぶやいた。それでも、哲也のものを舌で清め、お流れを頂戴しますと飲み込んでいった。

その朝フェラも、数日後にはパターンを変えた。目覚め直後の哲郎が、感度が上がらないことが分かると、朝フェラは目を覚ますだけで終らせ、着替えと食事を済ませると、69型は哲郎の排便によりそった。これには哲郎も戸惑ったが、相手はロボットである。そこで何が起ころうと69型が不快感を覚えることはない。そう考えると、朝の忙しい時間に合理的なやり方のような気がしてきた。

ありえないと思うことがよけいに哲郎を興奮させた。69型はそれを敏感に感じとりその日からの日課となった。初日は、排便と同時に味わうフェラチオに違和感を覚えた。二日目69型は哲郎の耳元で、そっと呟いた。


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