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ある家族のお話
【ファンタジー その他小説】

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ある家族のお話-1

神社の神主さんが
んー、と欠伸をする頃
グラグラしてた乳歯を気にする事なく
ルンルンと庭で遊んでた子供が
ベチャッと転んで
瑠璃色のお洋服を汚して更に
自分の乳歯が取れて
『んしょっ』と屋根の上に投げました
『ぐぬぬ』と悩みに悩んだお願い事を思いながら

ルークという猫は
べったりと暖かいコタツにひっついていて
『ルークおいで』と呼ばれても
涼しい顔して
ずっと出てきてくれません
ガバッとコタツを移動させても
『なぁーん』と鳴いてついてきます
『ルーク、そこだと会えないかもよ』
凄く居心地良いのだろうけど
ずばり見えないでしょう
のんびりした口調で
りんごほっぺで
随分汚れたエプロンをしたお母さんが
『むむむ』と悩みました

ニコニコと今日の報告しあいながら
ひとつのテーブルをみんなで囲んで
乾杯もします

リンリンと鈴の音が聞こえてきました
のそのそとやっとルークは電気消されたコタツから出ました
わぁっと雪降るなか
ガラス窓の向こうにいる友達に
真っ先にこの歌を
歌ってあげました



さて、その歌は何でしょう?


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