さよなら 3-1
あれからどれくらいの時が流れただろうか。
しんじとのセックスに幻滅し、
ますますりゅうたに会える心境ではなくなった私は、
一人で引越しも片付け、
一人で生活をしている。
と言っても、
りゅうたもしんじも同じ趣味を持つ仲間。
その後も何度も顔を合わせたし、
近況くらいならば、望んでいなくても友人から情報が流れてくる。
そう。
りゅうたが遠くへ行ってしまうということも。
【りゅうた君、転勤するらしいよ。】
友人、なみからのメール。
このメールのやりとりで、
りゅうたが、ここから飛行機で2時間ほどかかる土地へ行ってしまうことを知った。
私は動揺した。
関係ないと言えば関係ない。
関係あると言えば関係ある。
嫌いで別れたわけではない。
数日後。
まだ私はモヤモヤしていた。
りゅうたに会いたい。
けど、何のために?
話すことなんかない。
あぁ。
りゅうたに触れたい。
そんな思いをただただ巡らせるばかり。
【来週さー、うちでりゅうた君のお別れ会するから来てね。】
私達はよく、なみの家に集まっていた。