さよなら 3-4
そんなことを考えていたら、
りゅうたと視線を合わせた瞬間、
つい、
うっかり、
キスをしてしまった。
りゅうたは慌てて、
そして少し照れている。
そんなりゅうたを見て、
正直、
欲情してしまった。
いや、
その前から。
今日会った瞬間からかもしれない。
『うち寄ってく?』
うん。
出来るだけ軽く答えた。
りゅうたの部屋は、私達が一緒に暮らしていた部屋だ。
色々な思いが入り乱れ、心がザワザワと騒ぎ出す。
数分歩き、部屋に着く。
りゅうたはドアを開けると一歩下がり、私の腰に手を添えて、
先に入るよう軽く押した。
促されるまま2歩ほど進み、靴を脱いで部屋に上がる。
すぐ後ろからりゅうたの気配を感じながら。
気配がもの凄く近いことに気づかないふりをしながら。
りゅうたは私の手を引き、振り向かせ、大きな手で後頭部を包み込み、キスをした。
きつくきつく抱きしめられ、じわじわと体がほぐれていく。
長い長いキス。
立ったまま。
玄関から数歩のところで慌てるようにお互いの服を脱がし合う。
キスに夢中で脱がしきれない服が引っ掛かっている体。
胸を愛撫されて体温が上がっている。
『………んっ…はぁ あっ……』
キスの合間に愛撫に答える。