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やっぱすっきゃねん!
【スポーツ その他小説】

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やっぱすっきゃねん!V@-3

 翌日。

 狭苦しい診察室の中、ディスプレイに映し出された検査画像に腕組みする医師と、それを不安な表情で見つめるのは佳代と加奈。

 2人は“〇〇リハビリテーション病院”に訪れた。

 ここはスポーツ関係者の間では有名な病院で、プロ・アスリートから小学生のクラブ・チームまでがよくお世話になっている病院だった。

「…疲労性の腰痛だねぇ」
「エッ?」

 あっさりと診断を下す医師。その意外な結果に、もっと酷い状態を予想していた佳代は気が抜けた。

「…何か、凄く負荷の掛かる練習をやったのかな?それとも、今までの蓄積が一気に出ちゃったのかなぁ」

 若く、フレンドリーな口調の医師は佳代にそう伝えつつ、パソコンのキーボードを叩き、カルテに文字を埋めていく。
 そして、イスをクルリと回して佳代の方を向くとニッコリ笑った。

「とりあえず注射しましょうか」
「はいぃ?」

 言うが早いか、佳代は心の準備も出来ないまま、ベッドにうつ伏せに寝かされた。

「じゃあ、下着をズラしてオシリを半分出してくれる?」
「エエッ!センセェ、ここで?」
「そう。誰も見てないからね」

 促されるまま、佳代は仕方なくジーンズを下げてパンツをずらした。

 耳まで真っ赤になる佳代。

「じゃあ、射ちま〜す」

 医師は陽気な口調で腰の3ヶ所に注射を射った。

「3日間は注射するからウチに来るようにね。後は痛み止めの薬と湿布で…」

 結局、下された診断結果は〈疲労性腰痛症〉で、全治2週間。1週間は運動禁止というものだった。
 処置が済んで10分もすると注射が効いてきたのか、腰の痛みが徐々に軽くなり、病院を出る頃には普通に歩けるまでになっていた。

 自身の状態に安堵する佳代。

「良かったぁ〜、これなら明日にでも部活に戻れそう」
「…そう。良かったわね。さっそく監督に連絡しないと」
「うん!もうちょっとしたら昼休みだから電話するよ。でも、朝起きた時は本当にびっくりした。あんなの初めてだったから」

 加奈が起こしに行った時、佳代は痛みからまったく身動きの出来ない状態だったのだ。

「今までの無理が出たのよ。とにかく、今日はゆっくり休んでなさい」
「うん」

 2人は、駐車場に停めたクルマに乗ると病院を後にした。


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