今夜、七星で Yuusuke’s Time <COUNT1>-6
「は、恥ずかしいって」
「誰かに見られてると思う方が興奮するよ、絶対」
後ろから軽く耳たぶをかじり、柔らかい動作で樹里さんの手を拘束する。
拘束した手を上に上げさせ、隠すものの無くなった秘部が暴かれる。
厚い肉ビラや、立ち上がった肉芽、さっきまで俺をくわえていた入口が、窓ガラスに映し出されていた。
「やばいんじゃね?濡れすぎ」
わざと汚い言葉を選び、肉ビラを左右に広げる。二本揃えた指で入口を行き来すると、早く突っ込んでほしいと腰が揺れ始めていた。
「あ、電気点いた」
窓ガラスの正面に道路を挟んで向かい合うマンション。一段上の階の電気が点る。
顔までは見えないだろうが、樹里さんは怯えながら快楽に狂い始めていた。
「ほら、明るくなったから丸見えだ」
奥の入口さえも指で圧し広げ、赤く蕩けた内部を曝す。
後ろからは見えないが、AV並のいやらしい画に違いない。
「もう一回突っ込んでほしい?それとも」
ぐり、っと立ち上がっていた肉芽を押し潰す。途端、体を大きく波打たせ、甲高い声が聞こえた。
「やああああっ、ひうううっ!!!!」
ぶるぶると奮え、幾多の液を噴き出しながら軽くイッたようだ。
指に付着した粘液。
ぐったりした樹里さんを目の前に、少しだけ優越感を感じる。嫌な気持ちだが認めざるを得ない、正直な気持ちだ。
自分に翻弄される女ばかりだ……。
まだ明ける気配の無い夜空を見ながら、冷めていく自分に溜息を零した。
「今日のゲスト、ジャズバンドの……おい、聞いてるか?」
「ん?あ……ああ。CDは本人らのにするんでしょ?確か店長、事前に用意して……」
「まぁそうだけど。加瀬、おまえ最近変だな」
「へ?」
驚く俺の目の前で、バーテンダーの八代さんがグラスを磨きながら言う。
息を吐きつつグラスを擦る姿は真剣そのものだ。
時刻は六時を廻った金曜の夜。忙しくなるのは確実。台風の前の静けさ、みたいな一時だ。
「情緒不安定なんじゃないか?」
斜めに見上げる目が鋭い。
背は俺より少し低いが、筋肉質でがっちりとした印象の八代さん。
長い前髪をワックスで後ろに流し、ビシッとした姿は黙っていると少し怖い。
「まさか。んな思春期の女子じゃあるまいし」
肩を竦めて笑う。
だが八代さんは許してくれない。
子持ちの35とは思えない引き締まった顔。笑うと歳相応に口元に皺が寄るけど、この何も言わない間に身がすくむ。