マッドな彼女with俺3-1
マッドな彼女with俺3
ジリリリリリリ…ジリリリリリリ…ジリリリリリリ…ジリリリリリリ…ジリリリリリリ…
「だぁ〜!!うるせー!
一回鳴ったら分かるんだよ!!このポンコツクソ時計がっ!!!!」
バキッ!ボコッ!!ドスッ!!!
「はぁはぁ……なに俺、朝っぱらから目覚まし時計にキレてんだろ…
絶対ストレスだよな…」
はぁ…しばしの自己嫌悪。
ま、こんな時は何もかも忘れて二度寝に限る。
なんてったって今日は休日〜♪
泥のように寝続けてやるぜ。
そーゆーことでおやすみ〜。
………休日!?
「やべぇぇっ!!遅刻だぁぁぁ!!!!」
そこからの俺のスピードは凄まじかった。
布団を蹴飛ばし着替え、階段を駆け降り、朝メシを食らい、顔洗って歯磨きして、廊下を駆けて玄関へ。
この間、2分と言ったところか。
と、俺の目の前に黒い影が一つ。
「我が息子よ。そんなに慌ててどこへ行く?」
めんどくせーのが出やがったな…
「あ゛ぁ?
どけよ。俺は急いでんだよ」
「『あ゛ぁ?』とはなんだ!『あ゛ぁ?』とは!!
それが父親に対する態度か!?
お前はいつからそんな奴になってしまったんだ…小さい頃はよく『パパ!パパ!』と笑顔で走って来たのに…それが今や『あ゛ぁ?』だとは……あぁ…父さん、いつお前の育て方間違ったんだろうな…」
「たぶん母さんと離婚した辺りだろうな」
「ぐはっ!
お前はまたそうやって父の古傷をえぐりよって…楽しいか?そんなことして楽しいか??」
「知らねえよ。てか、頼むからどいてくれ」
「いや、俺はどかんぞ!どうしてもと言うならこの父を倒してからにブッ!!!」
「すまん。マジで急いでるんで」
「ふふっ、息子よ。父を越えたな…ナイス右ストレート」
そうして親父はグーサインを俺に見せて長い眠りについた。
な?
めんどくさいだろ?
って親父のせいで余計な時間が!早く行かねば!!