マッドな彼女with俺3-2
「はぁはぁ…」
何とか待ち合わせの駅前には着いたけど時間は…ギリギリだな。
「駿八」
声をかけられ振り向くとそこには香澄が………。
…なんか…あれだな……期待はしてたけど香澄の私服姿、恐ろしいくらい綺麗だわ…。
「香澄、すまん!待ったか?」
「そうね…アスファルトに額を付けて土下座しながら、ごめんなさいを100回大きな声で言ったら許してあげようかなって気にはなるわね」
ええ!?
こんな公共の場で!?
しかもそれだけやって『許してあげようかなって気になる』って、あなたどんだけSなんですか!?
「…今なんか失礼なこと考えてたでしょ」
見透かされてる!?
やべぇ、目がマジだ!
「いやいや、滅相もございません!
本当に申し訳ありませんでした!」
「…まぁ、いいわ。
今日はいろいろと楽しみね」
静谷さん、そんな悪い微笑みは止めてください。
早くも胃が痛いです。
「…それじゃ、行こうか」
そうして俺たちは駅内へ入って行った。
俺たちが今日来ているこの駅はかなり大きな駅で中にはいろいろな店舗があり、カップルたちの絶好のデートスポットになっている。
デートなんてこの方したことのない俺にとっては無難な選択というわけでここでショッピングに決めたということだ。
「ふーん、いろんな店があるのね」
「そうだな。俺はあんまり来たことないからよく分からねぇけど、どっか行きたいとこある?」
「うーん、そうね…あ、あそこがいいわ」
香澄が指を指したのは本屋だった。
「本屋か…よし、行こう」
「いらっしゃいませ〜」
「香澄はどんな本読むんだ?」
「マンガとか小説とかかしら。面白い本ならなんでも読むわよ」
へぇ〜、意外だな。
俺はてっきり『世界拷問大全集』とか『正しい人の殺し方』とかそんな感じの本が好きなのかと思ってたけど、俺とそんなに変わんねぇーんだな。
「あっ、これとか面白そうじゃない」
!!
『ザ・処刑』!?
俺めっちゃニアピンじゃん!
やっぱ想像通りだ!!
「…面白いか、それ?」
「えぇ、面白いわよ。
…なるほど。今度駿八に試してみるか…」
今なんか小声ですんごく恐ろしいことが聞こえたような…