紙飛行機-1
この気持ちはどう言い表せばいいんだろう。
伝えたくて…。
だけど言うと関係が壊れてしまいそうで。
こんな気持ちになるのは貴方が初めてだよ。
「中田」
「んあ??」
「…やっぱいい」
「なんだよ、言えよ」
言える訳ないじゃん。
馬鹿じゃないの。
わかってよ…。
こんなに好きなのに。
気づいてくれないんだね。
あたしが意地っ張りだから。
それでも抑えきれなくて、私は学校の屋上へと走る。
紙飛行機を持って。
貴方に届け、紙飛行機!!
くるくると回りながらそれは落下していった。
そのうち木にぶつかり、姿は見えなくなった。
行方のわからない私の飛行機。
貴方が見つけてくれるといいな…。
届け、私のキモチ。
「ねぇ、中田ってオレの事だよね??」
〜end〜