魔銃使い
〜事件後〜-1
・グラム
今日も、家のチャイムを鳴らしたのはあの子達だと思い、木製のドアを開けながら言った。
「いらしゃい。可愛いお嬢ちゃん達」
ドアの前に立っていた一人の帝国軍兵士が、無表情でこちらを見ていた。
「失礼、人違いじゃ。それで、帝国軍兵士がわしに何のようじゃ」
「この少女を見たことは?」
そう言いながら兵士は持っていた巻物をひろげた。
目を通した巻物にはこう書かれた。
指名手配 国王と王妃を殺害した反逆者
・・・・・・!?
「国王と王妃が殺害されたじゃと!? いったい誰が殺したんじゃ?」
今までに出した事が無い大声で言いながら、兵士に詰め寄った。
「その下を見れば判りますよ」
相変わらず兵士は無表情のまま。一度、冷静になろうと深呼吸をしたあと再度、巻物に目を通した。
文字の下には、犯人の似顔絵と身体的特徴が書かれていた。
・・・・・・ミシェル!?
その似顔絵はこの家によく訪れる少女にそっくりだった。
きっと似た人物じゃ・・・・・・そう思いながら、隣に書かれた身体的特徴を見た瞬間、その思いは音を立てながら崩れ去った。
身体的特徴もミシェルと一致している――猫系の人獣。ショートヘア、小柄で細身の体型、左目に眼帯をした少女。
何故? こんな事に・・・・・・