マッドな彼女with俺2-5
そして、遂にキ…「駿八?何してんの??」
「わっ!?べ、別に何もしてねぇーよ!」
稔〜ッ!?
なぜ貴様がここに居やがる!??
「まさか寝てる静谷にいかがわしい事とかしてないだろうな?」
「お前さては…いつから見てた?」
「駿八が一人で葛藤してるところから」
「はぁ…」
「いやぁ〜、いつまで経ってもお前が帰って来ないから、いろんなとこ探し回ってたんだが…非常に面白いとこ見れたな♪
授業サボった甲斐があったよ」
「…」
「ま、お前も無事なことが分かったし、後はお若いお二人で仲良く続きでもしてくださいな。
あっ、仲良くっていってもお前の一方的だったな。ハッハハハハ〜」
無駄な高笑いを残して奴は屋上を去って行った。
「ん…私、いつのまに寝てて…あら、駿八。起きてたの?」
「…ああ」
「どうしたの?そんな死人みたいな顔して??」
「…何でもないよ」
「ふーん…ま、いいわ」
そう言って遠くの方を見ながら風になびく黒髪をかき上げる。
そんな静谷の姿は本当に綺麗で…
俺は彼女のために何ができるのだろうか?
「あのさ…」
「何?」
「今度の休みどこか遊びに行かない?」
「今度の……ふふ、いいわよ。行先は駿八に任せるから」
「おお、任しとけ!
あ、あと…弁当ありがとな……香澄」
「えっ…今なんて…」
「ん?いや、弁当ありがとなって…」
「じゃなくて!そのあと!」
「え…えーと……『香澄』?」
「…初めて、初めて名前で呼んでくれた……嬉しい…」
うおっ!?
静谷が嬉しそうに笑ってる???
誰にだ??………って俺か!?
やべぇ!!マジで可愛い!!!!
「ふふふ、それじゃね。
私は教室に戻るわ。駿八も早い内に戻りなさいよ」
上機嫌な静谷…いや、香澄は鼻歌まじりで屋上を去って行った。
「ふ〜…」
なんだか、体中に風が通り抜けたような、そんな爽快な気分だ。
ゴロッと大の字に寝そべった俺は高まる気持ちを抑え、次の休みに向けて計画を練るのであった。
続く