生徒会副会長4-1
夏休み後半、鈴は宿題に全く手を着けておらず、それを聞いた美咲はため息を吐き
急に何処かに電話を始めた。
「あぁ、もしもし私だけどあなたの家の優秀な家庭教師を送ってくれないかしら・・・・
ええバイト料は払うから・・・・じゃあそういうことでよろしくね」
「ちょっとお母さん家庭教師って・・・・・」
「宿題が終わるまで鈴は朱鷺くんとの外出禁止!!」
「なっ!!そんな〜、朱鷺と会えないなんて嫌っ!!」
頬を大きく膨らまし拗ねる鈴を見て、美咲はため息を吐く。
「一番悲しいのは朱鷺くんじゃないの?こんな彼女さん持っちゃって・・・・・秘密にしてくれって言ってたけど、朱鷺くん夏休み最後の週に鈴と旅行を考えてるって言ってた。」
鈴は美咲から背けてた顔を180°回し、美咲の肩を掴む。
「是非今日から家庭教師を・・・・・・」
美咲は嬉しそうに胸の前で手を合わせる。
「まあ鈴!やる気になってくれたの!!大丈夫!もう呼んであるからね。鈴は二階で待ってなさい着たら鈴の部屋に案内するから」
このとき鈴は美咲が呼んだ家庭教師がまさかあの人とは考えもしなかった・・・・・・
外でエンジン音がし、家の前でエンジンが止まった。
鈴は朱鷺の乗っているバイクと同じ音だなと思い、窓からバイクを見る。
「朱鷺と同じバイクだ・・・・・人気のあるバイクなのかな?」
それからしばらくして階段を上がる足音がした。
部屋がノックされ鈴が扉を開けると・・・・・・