熱い幻-6
この喧嘩を機に、僕への偏見といじめはなくなった。
真二くんがちょっかい出してくることもなくなった。
しかし、まだ仲良しと言える友達はいなかった。
でも大丈夫。
何も心配はしていないし、寂しくもない。
僕にはずっと父ちゃんがついててくれている。
それに、父ちゃんの笑顔を思い出すとね、なんだか僕まで笑顔になっちゃうんだ。
この笑顔で同級生たちに声を掛けてみれば、あるいはすぐにでも友達が出来るかもしれない。
父ちゃん、頑張るよ!
そういえば父ちゃんの遺影、いつの間にか元の凛々しい顔に変わっていたなぁ。
安心したのかな?