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初恋
【エッセイ/詩 その他小説】

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初恋-1

淋しい夜が訪れて 心に霧がかかる時 

いつも思う あの人を


初めて出逢った 夏の午後 

あの日から 心に住みついた人


何も云えずにいたけれど 

あなたを想うだけで 倖せだった


言葉を交わすこともできずに 

た々゛見つめるだけの 一年でした


出逢った時と 同じ夏の日に 

あの人から 封一つ


 “好きょ”

ひと言 ありました


夏が過ぎ 木の葉が散る淋しい 秋の黄昏に

遠い町に行った と 風の便りに聞きました


ほんの少しの勇気が持てずに 

一歩を踏み出せなかった僕


年上のあなた・・・大人のあなた・・・ 

子どもの僕


ほろ苦い初恋でした


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