マッドな彼女with俺1-4
「……ぉー……ぃ………しゅん……ゃ…………駿……八…」
「はっ!?」
「おぉー、駿八。生き返ったか」
「ここは…?」
「保健室だ。
なんでも理科室で泡吹いて倒れてたお前を1年生の奴等が見つけて運んでくれたらしいぞ。
ちなみに今は昼休みだ」
「そうか」
「一体何があったんだ?
さっきまでお前ずっと『ビーバーが……ちっちゃいビーバーが………』って言いながらすごいうなされてたぞ」
「ははは…聞かないでくれ」
「…なぁ、稔」
「ん、何だ?」
「静谷って俺のことどう思ってんだろ?
ただの都合のいい実験道具としか思ってないんじゃ…」
「お前は静谷のことどう思ってるんだ?」
「そりゃあ、好きじゃなかったら付き合ってねぇーよ」
「だったら心配するな。この学校の中で静谷とやってけるのは駿八だけだ」
「そうかなぁ…付き合ってもう一週間経つけどまだ愛情というものに出会った覚えないしなぁ…はぁ……」
「あっ、ほらアレだろ。
今流行のツンデレってやつじゃね?」
「ツンデレ!?
まさか。もしツンデレだとしても静谷のデレが現われるのに後何億光年かかることやら…」
「…何か彗星みてぇだな。
いや、でも分かんねぇーぞ。
案外すぐに見つかったりするかもな」
「ツンデレねぇ…」
見れるものなら見てみたいよ、まったく。
――放課後――
付き合い始めてからは一緒に帰る約束をしているので毎日校門前で待ち合わせをしている。
静谷は腕を組み校門に寄り掛かって俺を待っていた。
「遅いわよ」
「悪い悪い。
ずっと保健室にいたから、ちょっと遅れちまってな」
「…そう」
暗くなり始めた道を静谷の歩幅に合わせて歩く。
「…」
「…」
「……」
「……」
「………」
「………」
ぎゅっ。