キライ B-8
「ちょっ!ちょっと!」
「暴れんなよ。重いんだから落ちるぞ」
失礼なっ!
ぶぅっと頬を膨らませた私は途中で落とされたらたまったもんじゃないと、廉の言う通りおとなしくした。
正面の壇上に降ろされて安堵のため息をつく。
「大事な香奈チャンを落としたりしねーよ」
彼氏になっても意地悪ぶりは健在。
「睨んだって可愛いだけで怖くない」
今まで聞いた事ないような言葉に頬が熱くなる。
これからは意地悪だけじゃなく、私だけへの甘い言葉も聞かせてね。