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『恋心』
【初恋 恋愛小説】

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『恋心』-1

悩んでるふりして

ほんとうは
答えなんか
とっくにでていた


あなたのことが
大好きです




オレンジがかった
髪の毛に

着くずされた
制服のブレザー

横を通りすぎるたびに
ほのかに香る

ほろにがい
たばこと
甘い
香水のにおい

おもわず振り返ってしまわずにはいられない


いかにも
チャラ男。って雰囲気の
あいつの名前は

―…斎藤 昴


10日前
あたしは昴に告白された


「―・・・えっ?」

「だから〜、お前のことが好きだっつてんの!」


放課後の教室―…。
たわいのない
話をしている途中だった。

俯き加減に
そう呟いた昴は
耳まて真っ赤で。

「―…っ。」

やっと状況を飲み込めた私も、思わず赤くなる。


「―…付き合お?」


言葉が
喉の奥に詰まって

「ごめん・・・。ちょっと考えさせて…。」

消え入りそうな声で
そう呟くのが精一杯だった

どうして
あの時
たった一言が言えなかったんだろう。

昴と出会ってから
ずっと
あたしの視線の先には
彼がいたのに。


告白された途端に
恐くなってしまった


昴と付き合って
あたし
幸せになれるのかな


まわりの女の子に
ヤキモチ妬いて

不安になって

そんな自分が
嫌いになったり
昴にも、嫌われたり
しないかな


けど――――

10日間―…


どれだけ悩んでも
考えても

結局
行き着く先は
君のことが
大好き。ってこと


足りなかったのは
それを認めて

受け入れる
ってこと


放課後の教室―…。


「あたしも、
昴のこと大好き。」

視線の先には
照れてはにかむ

君がいた


-*〜Fin〜*-


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