放課後のY先生-7
「…由希ちゃんが『いつも受身』で『真面目』なつまんねー女じゃないってとこ、俺に見せてよ。
それまでは以後、おあずけってことで。
…じゃっ!」
ハルは立ち上がってすたすた歩いていく
「ちょ、ちょっと」
「あ、それから」
ドアのところで立ち止まり、振り返って絆創膏をひらひらと揺らす
「これ、あんがとね。これで由希ちゃんのこと妄想してるからぁ〜」
「なっ…馬鹿じゃないの?!」
ハルは余裕の笑いを浮かべて、職員室から出て行った
「なんなのよぅ…」
私が呆然としていると、突然携帯がなった
驚きながら、開いてみる
?…知らないアドレスだ…
『やっほー由希ちゃん
さっきは可愛かったよ♪
由希ちゃんから誘ってきたら、もっと気持ち良くしてあげるから
ハルちゃんより』
「なにこれっ…いつの間に、アドレス…」
なんて、素早いの…
…誘って、って…そんなこと、絶対しないっ!
私は、怒りながらも恥ずかしさと期待で赤くなる顔を軽く叩いて、パソコンに向き直った
「仕事しなきゃ…」
やらなきゃいけないことが山積み…
…なのに、これじゃ、全然集中できない
「…っまた遅くなっちゃう」
振り払おうとすればするほど、私は…
…まだ残っているハルの感触を、つい確かめてしまった…