愛を求めて-3
神は最初に言った。
「愛が欲しいか?
欲しいのなら、努力なさい。
待っていても
愛は一人でにやってきたりはしない。
もちろん愛を求める道のりには
辛いこともあるやもしれん。
だが、頑張れば努力は報われる。
どうする?
歩くか?
歩かないか?…」
少年は歩くことを決めたのだ。
愛を欲するため…
だが今止まっている。
考えた。
「本当にこれでいいのか」
と。
いくら考えても
答えは出なかった。
今の状況が辛すぎて…
そうしている内に
日にちだけが過ぎていった。
太陽で一日を判断していた。
立ち止まって始めて気がついた。
目に見えるもの全て、
何も変わらないことを。
風が吹き、雨が降り、暑さ寒さを感じても
葉っぱは一枚も落ちたことがない。
景色は動いても変わらなかった。
神は
「寝ている間にスタート地点に連れてきた。」
と、言っていたがここはどこなんだ?
なぜ今まで気にしたことがなかったのか…
一体どこを歩いているんだ?
少年は更に不安になった。
また涙を流しながら考えていた。