投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

スケッチ
【学園物 官能小説】

スケッチの最初へ スケッチ 1 スケッチ 3 スケッチの最後へ

スケッチ-2

「そう。じゃあ、止めたくなったらいつでも言ってね」
「大丈夫です。先輩のために私頑張りますから」
俯いてギュッとスカートの裾を掴む姿に、僕の心はまたしても抉られた。
カナはたしかに承諾した。しかし、承諾したからと言ってそれに甘んじても良いのだろうか。
僕の中に葛藤が渦巻く。何かとてつもなくいけないことをしているのではないだろうか。
「ホントに良いんだよ、嫌だったら」
「嫌じゃないです。ホントに嫌じゃないです。むしろ、私なんかでも先輩の役に立てるのが嬉しいんです」
顔を上げ、カナは必死にそう言う。心なしか濡れている瞳はどこか艶っぽい。
これもまたカナの優しさだろう。
僕はカナの優しさに引きずられるのは嫌だった。こんなお願いをしておいて言うのはどうかと思うが、カナを傷つけるのは嫌なのだ。
でも、同時にこれ以上は無駄な議論であるのにも気付いている。
「わかった。じゃあ、服を脱いで貰えるかな」
こく、とカナは頷いた。
僕はゆっくりと窓の外へと目をやった。
野球部が大きなかけ声を上げながら、白球を追っている。夕空をバックに動き回る彼らの姿はまさしく青春の象徴だった。
どこからかピアノの伴奏も聞こえた。合唱部か何かだろう、透き通った歌声がそれに続いた。
もうしばらくしたら、こんな光景も見ることがないのだと思うと少し寂しかった。



制服の上着を脱いだ。
空気に直接触れる面積が広くなったせいか、急に涼しさを感じた。
でも、これで終わりではないのだ。
さらにスカートのホックを外してスカートを脱ぐ。
下着だけの姿になってしまうとますます心細くなった。
窓の外を見ている先輩に目を向ける。
こんな近くに先輩がいるのに、それなのに私は下着だけの姿で教室にいる。
その非現実性にクラクラした。
そして、無性に恥ずかしくなった。
先輩が教室の方に目を向ければ、すぐに私の下着姿は見えてしまう。
そんな簡単な動作1つで……
私の手は震えていた。
これだけじゃ済まないのだ。
さらにこの下着までも脱がなくちゃならない。しかもモデルをやるんだからその姿をしばらくの時間続けなくちゃならなくて……
身体の中がカッと熱くなるのを感じた。
泉のように湧き出てくる甘い甘い快感。これには微かな覚えがあった。
夜、寝る前に先輩の事を思うとこれに似たような感覚に襲われるのだ。
そして、こういう時は決まって……
パンツ越しに秘部に触れてみる。その指は僅かに湿り気を感じた。
自分で自分が恥ずかしくなった。よくわからないけど、それはとてつもなくいやらしくていけないことのような気がしたのだ。
私は頭を振った。気持ちを切り替えなくては。
サッと背中に手を回し、ブラジャーを剥ぎ取った。
胸がドキドキする。
自分でも悲しくなるほどに小さな胸。その上に寂しく乗っかるピンクの突起。
この姿を先輩に見せなければならないのだ。
こんな私の胸を先輩はどう思うだろうか。
描くに値するものだと見てくれるだろうか。
私は急に不安になった。
私はきっと綺麗じゃない。


スケッチの最初へ スケッチ 1 スケッチ 3 スケッチの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前