**ヒーロー見参??**-2
「‥‥‥‥あば‥」
あばばばばばばばっ
「日和?」
ばばばばばばばばっ
「ちょっと?」
「ばばばばばばっバレたらたたた大変じゃねげすかっ!????」
「いや、もうバレてるし」
うっそぉぉおんッ!!
さも当たり前みたいに言わないでよ!!!
私、もしかしてあれっすか!??
よく少女マンガとかである呼び出しとか喰らっちゃうとか言うあれっすか!??
裏庭とかっすか!??
もしくはトイレっすか!??閉じ込められちゃって、頭から水が降ってくるって言うあれっすか!??
そんで先輩が助けにきて‥‥‥‥
くれないだろうなぁ。
うん、そういうの疎そうだしな。
私がそんな一方的被害妄想を繰り広げている間に教室へ辿り着くと‥
私の机に誰かいるっ!!!
ダレカイルッ!!
「けっほ‥けっほ‥」
ムセカエルッ!!
いや、関係ないしっ!!
つーか誰っ!??
なんかむせてたしっ!!
「あっ渡辺さん。」
爽やかだな、おい。
「おはようございます。」
相変わらず眼鏡が眩しいぜ
「昼休みに僕のところに来てくれるかな?」
「はっはい。わかりました。」
そう言って颯爽と教室を出ていく先輩。
爽やかオーラ全快で。
思わず声裏返っちゃった。
御察しの通り先輩とは片桐先輩であります。
えっ?待ってるにしても普通に私の席に座っちゃう?
廊下とか教室の入り口とかじゃない普通‥
若干の椅子の温もりに寒気を感じながら席に着くと教室中から痛々しい視線が‥
そんなに鋭利な眼差しで見られたら私、蜂の巣になっちゃいますよ。
それにしても片桐先輩は何の用事なんだろう‥。
たぶん瀬戸先輩関係だよね
ってかそれしかないよね。
あぁ‥どうしよう‥。