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螺旋の邂逅
【ファンタジー 恋愛小説】

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螺旋の邂逅 vol.3-1

〜4章 現代


そして現在[イマ]、私は松岡静華として、アイリーンの記憶と共に生きている。


私は5人姉弟の1番上で現在は高校2年になる。
仕事が忙しい両親の代わりに料理以外の家事はほとんど私がやっている。(料理は妹)


「静華サン、もうすぐミスコンの結果出るけど気になる?」
と、1歳年下の弟・幹也がリビングでテレビを見ていた私に言った。
「ならないけど?」
と、私が答えると彼は私の隣にやってきて、
「5連覇がかかってるのに?」
と続けた。


私の通う学校は30年前から隣の中学と合同でミスコンをやっている。そして、その各学年一名選ばれるミスコン…と、言っても、男子が勝手に投票して女子の順位付けをしているだけだが…それで私は現在4年連続1位に選ばれていた。

幹也の質問に私は、
「興味ないよ。」
と、答えた。
「そうなの?
でも、実際、静華サン容姿[カオ]いいし、誰とでも別け隔てなく話すし、かなり人気あるぜ。」

ー…それはラティかを確かめてるだけ…ー

幹也のその言葉に私は複雑な気分になった。

「だから、俺、かなりの男共に ニラまれて…。
姉弟だって言っても信じてくれねーし。」
と、言って幹也は溜息を吐いた。

幹也の言葉に私が笑いながら、
「私とミキちゃんは…あと、基くんも似てないからね。」
と、返すと、
「そーいや、静華サンって男いるの?」
と、唐突に言ってきた。
「話、飛びすぎー!」
「いいじゃん。」
「…居ないよ。」
「マジ!?なんで!?」
信じられないという反応をする幹也に、
「理想が高すぎるんだろうね、きっと…。」
と、言って肩を竦めてみせた。
「静華サンならどんな男でもGETできると思うけど…?」
「そーいう、ミキちゃんは?」
と、尋ねると彼は、
「いるよー。」
と、いともあっさりと返してきた。
「だれー?」
「籠球 球子さん」

「…………人間じゃないじゃん!!」
「あー、バレた?」
と、彼は短い髪を掻きながら笑った。
「当たり前でしょ!」
私とすぐ下の弟は仲が良かった。


2日後 朝

起きてリビングへ行くと、
「おはよう、お姉ちゃん」
と、朝食を食べていた妹・未来が言ってくれた。
「おはよう。
…ねぇ、未来、今日暇?」
と、珈琲を片手にダイニングテーブルの椅子に座り、私は妹に尋ねた。
「……暇…だけど…何?」
「ちょっと買い物行かない?」
私の言葉に妹は、
「2人では行きたくない。」
と、間髪入れずに答えた。
「なんで?」
「だって、お姉ちゃんと2人で居ると(お姉ちゃん目当ての人達に)ナンパされるんだもん。」
そう言って妹は溜息を吐いた。
妹は男嫌いだ…。
(親・兄弟・幼馴染みのみ例外)


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