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「タイムカプセル」
【ショートショート その他小説】

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「タイムカプセル」-1

幼なじみのメグと
ある約束をしていた。

それは、二十歳の誕生日に、
もしお互いに恋人が居なければ

タイムカプセルを一緒に
掘り起こそうと約束していたのだ。

メグとオレは誕生日が一緒だった。


幼稚園の裏にある神社の
境内に埋めたタイムカプセル。

そして、明日は
オレ達の二十歳の誕生日。

メグに連絡を取る。

「今、恋人は?」
「居ないよ…、貴方は?」

「あはは〜、居ないよ…」
「そう言えば、あの時、何を埋めたの?」

メグがオレに聞いてきた。

「あはは〜、何だっけなぁ〜?」

オレはトボけてみせた。

本当は、メグへのプロポーズと
指輪に似たリングを埋めたのだった。



境内に着いた。



しかし、15年も経ってる土を
掘るのは容易ではなく骨が折れた。

落ち葉でいっぱいの土を掘ってると
セミの抜け殻が落ちていた。

メグは幼い頃、昆虫が大嫌いだった。

オレは、イタズラで

「ほら〜!!」と、セミの抜け殻を
メグに見せた。

「キャー!!」と、腰を抜かしてしまった。

子供の時と変らないメグの
リアクションがまた可愛い。



ガリッ!!



何かに当たった。



タイムカプセルか!?



オレは興奮しながら掘り返した。



そして蓋を…


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