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恋愛武勇伝
【純愛 恋愛小説】

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恋愛武勇伝 第一章 : tomko編-9

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ドギマギしてる僕に
「ごめんね・・・ごめんね・・・。」って、突然 大粒の涙が・・。

僕の肩に顔を乗っけて、大泣きし始めた。どうしていいのか分からない
僕だったけど、たゞ黙って トントンと背中を叩いた。

暫く泣いてた君だけど、
「思いっきり泣いたら、すっきりしたぁ。びっくりしたでしょ、ごめんね。
最近、訳もなく泣く事が多くなっちゃって・・。情緒不安定なの・・。」
って、笑いながら、涙を拭いた。

それからの君ときたら、もう はしゃぎっ放しだったね。マドンナのPVを
見ては、僕の背中を バンバン 叩いた。

「もう、エッチなんだからぁ!こんなの見せて、どうするつもりぃ?」
「いや、そんなつもりじゃ・・。歌が好きなんだょ。べ、別に、下心なんか
ないょ!」

実際のところ、スケベな気持ちは まるで無かったんだから。マドンナの
歌を、一緒に聞きたかっただけなんだから。
“crazy for you”
特に、この歌を。

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夜も更けて、窓の外は 漆黒の闇になっていた。どうやら、月も出ていない。
明日は、雨になるのかもしれない・・。

今思うと、tomkoが呼び寄せたのかもしれない。

「もう、やす(寝)もうかぁ・・。」
「そうだね。明日は、町を案内するょ。杜の都ほどには 見る所はないけど、
歌謡曲になった繁華街にでも 行こうょ。」

が、が、・・・ガーン!
布団が、一枚だけ・・しか、ないぃ。

tomkoは、
「いいょ、一緒でも・・」と、言う。
その言葉・・・嬉しくもあり、恐くもあり・・。

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背中を向けて、狸寝入りの僕。まるで勇気のない僕。

“情けない・・・”
そう思いつつも、体が強張って まるで金縛りにあったみたい。

「ねぇ・・抱いて・・」
暗闇の中で、響く声。

言わせちゃいけない 言葉だったのに・・。
男なら、女性の口から発せさせては いけない言葉なのに・・。

無言の僕の背中に、tomkoの胸の膨らみが・・・。

初体験の二人・・・、結局 うまくいかなかった。
いや、僕が 情けない。

キスをして・・胸を触って・・もぞもぞとしている内に・・・。


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