投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

気持ちの比例式
【学園物 官能小説】

気持ちの比例式の最初へ 気持ちの比例式 16 気持ちの比例式 18 気持ちの比例式の最後へ

気持ちの比例式(Renewal Version)-6

休日も終わり学校が始まった。
―キーンコンカーコンキーンコンカーコン
「英語の小テスト返すわよぉ〜。ミスター青木、ミスター今井………ミス海星、ミス海星?」
「あっ!はい!」
私は慌てて取りに行った。
「今回のテスト不合格者は放課後再テストよぉ〜。今日の授業はおしまい。」
私は、案の定再テスト。まったく考えるコトなんかできなかった。
昼休み、1人で廊下を歩いてると後ろから私を呼ぶ声がした。
「海星!」
「あっ……小野先生。何か?」
目をあわさず訪ねる私。
「数学準備室までノートとりに来てくれ。」
「はい…」
―ガラガラ
準備室に入ると山積みにされたノート達を見つけた。
「これですか?運ぶのは?」
「そう。それ」
先生は私の後ろから私の腰に手をまわして言った。
「先生!学校です!離して!」
私は怒鳴り口調で言い放ってしまった。
「すまん。瑠華のほうがしっかりしてるな。気をつける。このノート教室まで頼む。」
と先生はいつものようにクールで色っぽい声で答えた。


「わかりました」
―ガラガラ
…先生は悪くないのに。あんなにカッコイイんだもん。昔に付き合ってた人がたくさんいてもおかしくないよ。
けど、そんなことよりどうして桜坂先生が来たコト隠すの?
やましいことがあるから?私はまだ高校生で子供なんだよ?
大人になりたいけどなれないよ…。
私は言われた通り教室にノートを運んだ。
―放課後
再テストは英語準備室で行われると聞いたので私は一人トボトボ廊下を歩いていた。
「おぃ!海星?」
私は名前を呼ばれたので振り向いた。
そこには同じクラスの風谷君がいた。
「あれ?風谷君?再テストなの?」
「そのセリフ俺がそのまま返すよ。何で海星が再テストなんだ?頭イイだろ?どしたんだ?」
本当に不思議そうに訪ねてきた。
「ん〜あ〜っと、予習するの忘れちゃって…」
苦し紛れの言い訳にしては上出来かな…。
「そっか。一緒に行こうぜ」
「うん」
私達、二人は再テストを受けるために英語準備室に向かった。
風谷君はクラスの人気者。背が高くて、かっこよくて、スポーツ万能。
サッカー部のキャプテンをしてるからサッカー部からは尊敬され、全学年の女子から凄い人気。
グラウンドにいれば黄色声が飛びまくる。そんな彼の話はもちろん、私達の中で話題になるけど私は全く興味がなかった。
―ガラガラ
「「失礼します」」
準備室にはすでに桜坂先生がいた。
「再テストのプリントはそこに置いてあるから♪終わったら職員室に持ってきてねぇ〜。頑張るのよぉ」
「あっ、はい」
なんだか呆気にとられてる風谷君。
―ガラガラ
桜坂先生はそれだけ言って出て行った。
「俺、あの先生苦手。嵐みたいだし」
…このセリフ。先生も言ってた…。
「さっさと終わらせて帰ろうぜ!」
やる気がでたのか風谷君は気合を入れて席についた。
「あっうん」
呆気に取られながらも私も席についた。
―ガラガラガチャン
「裕也?数学準備室は禁煙よ?」
裕也は煙草を消して窓の外を眺めたまま目もあわさず
「鍵なんか閉めて何しにきたんだ?樹李」
と言い捨てた。
「あら?何かないと来ちゃいけないのぉ?」
相変わらず語尾をのばし可愛いらしい女のセリフを並べる。
「用がないなら帰れ」
「大切な誰かに見られたら困るから?」
樹李はいつもの明るい声ではなく本来の色っぽい女の声で尋ねた。
裕也は振り返らず
「何が言いたい?」
低い声で言い放つ。
「根拠もなく私が貴方にこんな事言うとでも?」
―コツコツッ…。
ハイヒールの音が部屋に響く。
「……」
「楽しそうね。こんな顔の貴方見たことないわ。ほら」
樹李は裕也を後ろから抱きしめて写真を1枚渡した。
「歳下が趣味なの?いつのまに?」
裕也は微動だしない。
「条件は何だ?」
裕也のその声は怒りに満ちた低い声だった。
「んっもぉ怒らないでぇ。何もバラまくなんて言ってナイでしょ?バラまかれて貴方は困らないでしょうけど彼女がねっ。」
しばらく数学準備室に沈黙の時間が流れる…。


気持ちの比例式の最初へ 気持ちの比例式 16 気持ちの比例式 18 気持ちの比例式の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前