「僕とアニキの家庭の事情・5」-1
「・・・・ぃ・・ん・・・」
―声が聞こえる。
「・・ぉ・・・ちゃ・・・・・」
遠くで、誰かが、誰かを呼んでるみたいな
「・・・ぉに・・ゃん・・」
泣いてる声がする。
「・・おに・・・ちゃん・・・」
この声は・・・・
「・・お兄ちゃん・・・」
ボク?
「・・・紅・・・・」
『ボク』は回りを見渡す。
と、視界にアニキが映った。
「ぁ・・・おにーちゃん・・・・」
―ジャラッ
呆けたような声を上げ、『ボク』はアニキの方へ這って行く。
『ボク』の首には鎖が付けられ、『ボク』が動く度にジャラジャラと音を立てる。
「―っ・・・・」
アニキが声もなく息を呑む。
やがて鎖が伸びきり、それ以上進めなくなった。
「んぅ・・・・ね、おにーちゃん・・・えっちなコト・・・しよ・・?」
そう言って、『ボク』は股を開く。
「・・・・・紅ぉ」
そんんな『ボク』を、アニキは昏い瞳で見つめている。
「も・・・・終わった・・んだよ・・・・っ?」
絶望や、恐怖や、怒りや、哀しみが入り混じった、昏い瞳で。
「ほら・・すぐに、お○ん○ん・・・挿れられるよ・・・・?」
その声は届かなかったのか、そう言って『ボク』は、開いた股に指をを延ばす。
―くちゅっ
白い粘液にまみれたそこは、容易く指の侵入を許す。
「ぁん」
『ボク』が、甘い声を上げる。
汚れを知らない、知ってはいけない筈の、幼かった『ボク』が―