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細糸のような愛よりも
【同性愛♂ 官能小説】

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細糸のような愛よりも-8

「は……くッ、あッ、あ…!」
「こういう快感、お前は欲しくないの?」
欲しいに決まってる。
でも、その言葉を言ってしまったら、俺自身がどうかなりそうで。
葛藤に苛む俺を、綿貫が後押しした。
「『イカせて下さい。淫乱な絹川は男に扱かれてイッちゃう変態です』」
「嫌だ……ッ」
首を横に振る俺に、綿貫は呆れたような溜息をついた。
そして鼻を鳴らして言った。

「はッ、お高く止まってるんだな」
同時に手も離す。
そうして綿貫は手を拭うと、鞄を手に俺を見据えていた。
荒い息を吐きながら、喘ぎながら、収まりのつかない下半身を露出させた俺は惨めだ。
切れ長の瞳は汚いものでも見るかのように俺を見つめていた。
その瞳に――俺は耐えられなかった。
涙を流しながら、俺は絞り出すように声を出す。
「イカせて……下さい」
「淫乱な……絹、川は……お……とこに、扱かれて……」
自分が情けなくて再び涙が溢れ出す。
「イ、イッちゃ……」
最後の言葉はどうしても言えなくて。
しかし、そんな俺の頭を綿貫は優しく撫でた。
涙の筋を舐め、声を上げる俺の唇を塞ぐ。
「ん……はむ……ッ」
舌を絡ませながら、綿貫は俺の下半身に手を伸ばす。
抵抗はもうない。
俺は綿貫の頭に手を回し、奴を抱き寄せて奴の唇を貪った。
ぐちゅ、ぐちゃ、と部室に響く濡れた音。
昂って、思わず上ずった声が出る。
「んッ、くッ……わた、ぬきぃッ」
限界だった。それを知ってか、綿貫は俺を扱く手を早める。
「あッ、うッ……わ、綿貫ッ! 俺ッ……」
「イキな」
首筋を吸われ、耳元で囁かれ。
そうして俺は、綿貫の手のひらに自身の精液をぶちまけた。


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