おじいちゃんの正体-1
こんにちは。
僕の名前は南圭介。
サッカーが大好きな小学校二年生です。
僕のおじいちゃんはとっても優しいんだけど、すごい秘密があるんだ。
…今からそれを君だけに教えるけど他の人には内緒だよ。
ある日僕がトイレに起きた夜、洗面所が光ってたんだ。
誰かいるのかなー?と思って覗いてみたらおじいちゃんだった。
何してるんだろ?って見てたら、おじいちゃんが口の中に手を突っ込んで、歯をガバッて取り出したんだ!
全部だよ、全部!
次の日僕は分かったんだ。
あぁ、おじいちゃんは恐竜だったんだなって。
だって抜けたはずの歯が全部元通り生えてたんだもの!
前に恐竜辞典で、恐竜は何回も歯が生え変わるって聞いたことあるからね。
多分それだよ。
それにね、まだあるんだよ。
これが一番の秘密なんだけどね。
…おじいちゃんはロボットなんだ!
おじいちゃんの胸には機械が入ってるんだって!
それでおじいちゃんの心臓をイジしてるんだって。
僕には難しくてよくわかんないや。
ある日僕が学校から帰ってくると家中がバタバタしてた。
お母さんに、どうしたの?って聞いたら、おじいちゃんが倒れて病院に運ばれたって。
もうこの家には戻って来れないって。
でもね、僕はわかってるんだ。
おじいちゃんは絶対元気になって戻ってくるって!
だっておじいちゃんは恐竜で、ロボットで、僕のヒーローなんだからっ。