「願い」-2
「いつか北海道の大自然で牛みたいにノンビリと暮らしたい」
「俺は鳥になって北海道の大自然を飛び回りたい」
お前らも、願いが叶ったと言う事なのか…。
牛は首を左に傾け、そしてまた草を食べた。
俺はこの北海道で、素晴らしい彼女と出会う事が出来た。
結婚をして、子供が出来、毎日が楽しい日々だった。
しかし、結婚から25年後…
俺は仲間のお土産のクッキーを食べている時に
つまらない事で妻と喧嘩になった。
俺は『独身時代に戻りたい』と、心に思った。
その瞬間、目の前の妻子が消えた…
ど、どうしたんだ!?
俺は、何故消えたのか気づかず途方にくれた。
そう…
さっき食べていたあのクッキーに
あの牧場のバターが使われていた事を
俺は知る由もなかった…
【完】