「赤い糸」-1
私は小さい頃から『夢見がち』って言われてきた。
サンタさんだって高校生になるまで本気で信じてたし、大きくなったらセーラームーンになれるって思ってた。
でもね、今でも信じていることがあるんだ・・・
それは誰かと繋がっている“運命の赤い糸”
『赤い糸』
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「あ〜あ、今日もなんだか暇だなぁー。」
何もすることがなかった私は、散歩に出かけることにした。
「ふんふふ〜、やっぱり秋は気持ちいいよねー。」
そんなことを考えながらのんびりと歩いていると、信号待ちをしているママさんたちが目に入った。
おしゃべりに夢中みたい。
その時、赤ちゃんがフラフラと道路に飛び出した。
近づいてくるトラック
気づかない母親たち
私の体はもう走り出していた。
「先生!血液が足りません!この患者の血液型はRH−(アールエイチマイナス)ですっ!」
「早くしないと出血死してしまうぞ!とにかく同じ血液型の人間を捜し出すんだ!」
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(どこだろう、ここ?
私どうなったんだっけ?
あっ、トラックにぶつかって・・・
Σっ助かったのかぁ〜)
ふと見ると私のベッドの横に誰か寝ている。
私と同い年くらいの男の子のようだ。
そして2人をつなぐのは
血を送るための
赤い血の管【赤い糸】