雨、ときどき-1
ー私、恋がしたい、ただの恋は嫌、素敵な恋がいいのー
中学のころの私はHに興味があり、恋や彼氏という言葉に過敏になっていた。そんな時期を経て私は高校生になった。一種のブランドになったのだ。
『高校生、、、なんといい響き。。』
と自分の心に役者風に問い掛けた日もあった。
でも、一週間のうちに瞬く間にそんな思いは吹っ飛んで、空のお星さまになっちゃったのです。
「村井雅さん。好きです。付き合ってください。」
生まれて初めて私、告られてしまった。目の前真っ白。ドラマみたいでかたい感じの言葉に私は、胸?心?がまじ揺れ揺れ状態。爆発寸前の火山状態。
なんにせよ返事はどうしよう。迷わない私は昔から彼、河田宏樹がまじ好き。こたえは一つだった。
「宏樹そんな改めて言わなくてもいいのに。」
えっ?私は何言っているのかしら?なんかわかんないけど、まるでこれじゃぁ私が告られるのを知っていたみたいじゃない(泣)なにやってんだよ。私。
あぁもぅどいしよう。
「そうだよな。やっぱ普通に言えばよかったな。」
私がおろおろしていると、宏樹が笑いながら言ってくれた。私はとりあえず、返事をすることにした。真っすぐ宏樹の顔を見る。やっぱ返事はムードよ。私はとにかくムード漂わせて。。。
「ありがとう。」
たった一言?
「考えさせてほしい。」
なんじゃそりゃ?自分が情けないかも。でもムードは壊せないからそのまま宏樹をみた。宏樹はフッと笑った。その笑顔ときたらまじかっこいい。「まってる。」宏樹が言った。私その場で宏樹に抱きつきたかったけど、諦めた。その日からまる三日後、私は宏樹の家に行った。宏樹の家は私の家から歩いて約三十秒もかからない位置にあった。
ピンポーン。のぅてんきな音が響く。私と宏樹の部屋は窓の位置?というか向かい合わせだから昔はよく窓からお互い話した。でも、今日は宏樹の家で言うって決めた。
『はい。』
宏樹の声だった。
「私。雅。」
『ちょと待ってて。今行くから。』
宏樹声ヘンよ。待つこと一分。ようやく玄関の思い扉が開いた。パジャマ姿の宏樹。セクシー?かもね!
「返事。しにきた。」
私は緊張で胸が痛かった。
きっと宏樹もこんな気持ちだったのかなぁ。
「私、好きだよ。私も。」
私も宏樹も顔真っ赤になった。お互い目と目が合った。笑うように顔をくっつけて、ちゅっ。ってキスした。生まれて初めてのキス。雨、ときどき。雨が上がれば晴れるのと同じで、顔をお互い赤くして、ほっぺくっつけたら、キス。ときどきぎゅっ。抱き合ったり、手つないだり、いろいろ。これからも雨、ときどき。