SHOCK-1
「大地、お前イヴの日飲み会だからな」
「いやいや、偉そうに何だお前!?俺が言い出しっぺだろが」
「そうだっけ?俺だろ?」
違うわこのアホめ!
三日前にメール送ったろ。ジンと晴生とお前に。
「取り合えず7時いつもの店な」
「だからそれ俺からのメールにあったろ!」
「いや俺だろ?」
「そうだよもうお前でいいよ、じゃあな」
「おう、じゃあ24日な」
そんな感じで彰文との電話が終わった。
ったく、こいつどんだけ己の手柄にしてえんだよ。
まいっか。
これで話のネタ一個増えたし。
そんなことを思いながら俺は枕元にある電気スタンドの電源を切った。
その日に俺、大久間 大地にとって衝撃的な出会いが待っているとも知らずに。
☆☆☆☆☆☆
「よし、クリスマスパーティーしようか」
うわ、それ素敵。
「よーし、やろう」
「誰んち?」
「あたしんち。その日親旅行なんだよね」
「決定〜」
早い。相変わらず、早い。あたしたちの遊びの約束、5秒で即決。このノリの良さ、まさに神憑り的。
あたしたちは更に、顔を寄せ合った。
何せ今は終業式真っ只中。の校長のお話し真っ只中。よって小声でこそこそ話さなきゃなんないもんだから近寄らないとまともに声も聞こえやしない。しかも校長の声がまたでかくて、元々小さい声は更に聞き取り辛くなる。
「何時に美雪の家行けばいい?」
「あたしと莉緒その日部活だからさ。そうだなぁ、6時半ぐらいかなぁ」
「オッケ。琴乃、一緒行こ」
「おう」
丁度その時、校長の話が終わった。
内容?んなものは覚えてまセン。どうせ乗ってはいけない車の話でしょ。
「まっ詳しいことは後々。とりあえず24日は家集合ね」
「ぅえ〜い!」
あたしたちは女子高生らしからぬ返事をした。
この日にあたし、春名 甜華にとって衝撃的な出会いが待っているとも知らずに。