SHOCK-9
☆☆☆☆☆
ビンラディ●だ…。
ビンラディ●が部屋に入ってきた。あんまりびっくりしたもんだから、あたしたちは深雪意外ラディンを見つめたまま動けなかった。
「あ、おかえり兄貴」
えっ、兄貴!?
この●ンラディンが深雪の兄貴なの!?
何で大人なのに頭にマフラー巻いてんの?
「あっ、おっ、おぉ。お前、麻雀、あっ!」
しかも、どんだけしどろもどろなの?
「あのさぁ、あたしやり方忘れちゃってさぁ、兄貴教えてくんない?」
「お、おう!いいぞ!」
そう言って兄貴は部屋から出ていった。
★★★★★
やべぇ、やべぇやべぇやべぇ!!
酔いなんて遥か彼方にぶっ飛んだ。
俺はドドドッと階段を駆け降りると、勢いよく襖を開けた。
「おい、みゆ、深雪の部屋行くじょ!」
テンパり過ぎて俺、噛んでるし。
「おー妹の部屋か」
「ぃよっこいしょと」
「麻雀麻雀♪」
ダラダラと起き上がる野郎共。
襖を越え廊下に出、階段を登る瞬間、俺は野郎共を足止めした。
「いいか、一個、言っとくけどな。窓際にいる一番髪長い娘。そいつに教えるのは、俺だ」
奴らはニッと笑うと何も言わず階段を上がっていった。
☆☆☆☆☆
「これは?」
「いらん」
あたしは隣にいる酔っ払い兄貴に牌を見せた。兄貴が首を振るもんだから、それに従ってあたしは捨てた。
とりあえず兄貴がここに収まるまでかなり時間がかかった。
まずどっかで見覚えのある金の短髪兄さんがあたしの隣にどっこいしょと座った。すると兄貴に思い切り蹴られて深雪の隣に移動した。
次に長めの髪で軽いパーマの兄さんが座ろうとした瞬間、またもや兄貴に蹴られ、莉緒の脇に座った。
最後にさらっとしたショートの兄さんが腰を下ろそうとした瞬間、兄貴が服の裾を引っ張って反対側までぶっ飛ばした。
お兄さん、無茶苦茶じゃないすか…。
そんな感じで狂暴な兄貴はあたしの隣でいろいろ教えてくれてる訳で。