SHOCK-2
★★★★★
5時か。
うし、 風呂入って準備すっか。
俺が部屋のドアを開けようとドアノブに手を伸ばした時だった。
「お邪魔しま〜す」
「…〜っ!!!!」
俺は声にならない叫びをあげた。
先にドアが開きにゅっと彰文が顔を出したのだ。
「急に入ってくんなボケ!」
くっそー、すげぇビビったぁ。
「わりぃ。家いても暇だから一緒行こうかと思って」
入ってくるなり彰文は本棚の前に立ち、物色し始めた。
「連絡ぐれぇよこせよ」
「わりぃわりぃ」
彰文は大量にある漫画本の中から一冊選ぶとごろんと俺のベッドに寝転がった。
…こいつ悪いなんて100%思ってねぇ。絶対またやるよ。
「俺風呂入ってくっから」
「おー」
彰文は漫画から目を離さず生半可な返事をした。
「6時半過ぎに出りゃ間に合うだろ」
「あぁ」
彰文の漫画がまた1ページめくられる。
「お前自分ちか」
とうとう返事が無くなった。
俺は漫画に没頭する彰文を部屋に残し、風呂場に向かった。
☆☆☆☆☆
うぅ、さっぶぃ…。
「おはよー」
ふいに声がして顔をあげると琴乃が片手を挙げながらこちらに歩いてくるところだった。
「はよー。今、夕方だけどね」
「じゃあ買い物行こうか!」
スルー!?
「…うん」
あたしはウキウキ気分の琴乃に並んで、スーパーに入っていった。
入り口に買い物かごが積んであるのでそれを一つ掴む。スーパー内には聞き覚えのあるクリスマスソングが流れていた。
あたしたちはとりあえずブラブラと店内を回った。
「ぅおっ!」
急に琴乃が走り出した。
一体何を見つけたんだ?
あたしが後を追うと琴乃は飲み物コーナーの手前で立ち止まっていた。