7番目の月〜Ruby〜B-1998--5
「ひろ…とぉ…」
え?
何?
俺?
今、俺の名前呼んだよな?
もしかして俺の夢見てんのか?……
どきんどきん、胸が壊れたみたいに早く鳴る
俺、千華の夢の中で何してるんだ?
変な事してないか?
実際こんな事してる自分を棚にあげて、夢の中の俺の行動が心配になる
千華…俺、嫌がる事してないか?
教えてくれよ…
千華の頭ん中が見たいぃぃっ…
思わず頭に触れると、さらさらでしっとりした髪の感触が心地良い
堪らず少ぉしだけ撫でた
長い睫毛の瞼がちょっと動く
バレたらヤバいのに反応してくれる嬉しさで、もう少し撫でる
すると…千華の顔がつっ、と上を向いて、俺の掌がほっぺに触れた
…え
どうしたんだ?千華…
掌に吸い付く様なすべらかな肌
千華はまるで甘える様に掌の中でほっぺを僅かに動かす
ーーっーーかぁーいぃぃっ!!
あの生意気な千華が俺に心を許したみたいで、食っちまいたいくらい愛しい
俺様に甘えたいのか?んっ?
まるで彼氏にでもなった気分で胸の中で問い掛ける
応える様に千華の唇が又少し動いた
何?
聞こえない…
千華の唇にぐっと耳を近付ける
小さな寝息が俺の耳をくすぐってぞくぞくっ、とする