めっちゃ短い話〜3連チャン〜-2
「持ってないけど」
と言ったら、
「なんで?」
て聞いてきました。
いや、なんでと言われても…
とりあえずこう答えました。
「持ってないから。」
すると、再び
「なんで?」
と聞いてきました。
……………
ちょっとイラっときた俺は財布から万札を取り出してそのガキにちらつかせました。
「これやるから買ってきな…。」
しかし、彼は動じませんでした。
「いらない。ガムちょうだい。」
ッっこのヤローは……
と思いつつも俺はなんとか耐えました。
「いや、本当に持ってないんだよ。」
そう言っても、しつこいこのガキはまた懲りずに「なんで?」と聞いてきました。
そして、いい加減、我慢の限界が来始めている所に、ちょうどいい身代わり…いや、真面目そうな中学生が俺らの前を通りかかりました。
アイツだ……。アイツに任せよう。
「ほら!!あのお兄ちゃんがガム持ってるよ!!」
俺は通りがかった中学生を指差しました。中学生は全く気付いてませんでした。
そして、肝心のガム男は
「うん!!わかった!!」
そう言って中学生の方へ走っていきました。
ちょっと悪い事をしたとは思いますが、ホント、困ってましたから…
その事件依頼、ガム男と公園で何度も遭遇しました。
ガム以外にも無茶に注文を何度かされました。
一番辛かったのは、何といっても
「セミとって!!セミ!!」
でした。。。
セミとカメムシは大の苦手なのに、素手で捕まえました(泣)