俺の青春-1
俺の名前は成瀬総司。16歳、中学を卒業したばっかだけど喧嘩の強さは大人顔負け…だと思うよ。なにしろ空手で日本一になった男だからな。それより俺の親父は大規模なヤクザの幹部だ。
俺は親父に中学卒業後すぐにうちの組に入らないか?と尋ねられたが、答えはNO。何故なら俺は高校に行きたいからだ。
「じゃあ行ってくるわ」「行ってらっしゃいませ」
俺は今年から都立桐龍高校に通うことになる。もちろん俺の親父がヤクザの幹部ということは秘密。
俺が学校に着くと、玄関にたくさんの人が集まっていた。クラス表が貼ってあるらしい。
「よー総司!」
「おはよう!」
コイツは沢村和樹、中学からの親友で、俺の親父がヤクザということは知っている。中学の授業参観の時に親父と意気投合。 それ以来俺の家に来るたびに親父が出てきていろいろ話しをしたりするようになった。
「おー、俺と総司クラス一緒じゃんかー!」
「マジで、よかった〜、1人じゃ心細いと思ってたんだよなー。」
俺たちはそんな話をしながら教室へ向かった。
「はぁーこの教室結構美男美女がいっぱいいるじゃねーか」
「そ、そうだな。」
「あっ、黒板に席順が書いてあるぞ……うおー!!」
「ど、どした和樹」
「俺達隣同士だ!」
「マジで!」
「なんか運命感じるなぁ」
「やめろよ気持ち悪い(笑)」
俺達の席は幸運にも一番後ろの席だった。
「あのー」
「…ん?」
いきなり右隣の人にしゃべりかけられた。
「私北条瑞希よろしくね!」
「あっ、俺成瀬誠司です。よろしく!」
「俺沢村和樹よろしく!」「いきなり出てくんなよ!」
「いいじゃんよ!」
「たっく仕方ねーな!」
「そろそろ入学式行くぜ」
先生の指示通り体育館にいき入学式が始まりました。入学式は校長のつまらない話を一時間も聞かされフラフラになりながら教室に戻りました。今日は初日ということもあり入学式が終わった後すぐに帰れました。
「じゃあまた明日」
俺は家に帰る途中学校に携帯忘れてきたのを思い出しました。
「めんどくせー。」
俺は仕方なく学校に戻ることにしました。
ガッシャーン
「ざけんじゃねーぞ!」
「……。」
「なんで俺と付き合ってくれねぇんだよ!」
バシッ
ってかあいつ俺と同じクラスにいたような…
とりあえず止めないとな。
「ざけんなよ!」
その男が女に手を出そうとした瞬間俺はその男の手を掴んだ。やべぇ今の俺はそうとうカッコいいぞ(自己満)
「やめろよ!」
「何すんだ。離せよ!」
女は泣きながら俺の後ろまで走ってきた。
「俺の彼女を返せ!」
男が俺に殴りかかってきた。しかしそれを避け男の顔面にパンチを一発。男はそのまま気絶。
とりあえずこの女に何があったか聞かねぇとな。
「名前は?」
「…藍沢光」
「俺は成瀬誠司だ。いったい何があったんだ。」
「……。」
「別に喋りたくなかったら喋らなくてもいい。」「…この男実はストーカーなの。」
「ストーカー?」
「うん。前から私の家に電話してきたり手紙送ってきたり、今日この男に告白されて、断ったら…」
「そういうことだったのか…。いろいろ大変だったんだな。」
「ううん。ってか今日はありがとう、助けてくれて。」
「いいよそんなこと。じゃあね」
「あのうメルアド教えてくれませんか?」
「いいけど、携帯教室に忘れてきたから一緒についてきてくれるかな?」
「はい!」
そのあと学校へ携帯を取りに行きメルアドを交換しました。
僕の高校生活はとても素晴らしいものになりそうだな。