天然不良ジャンキー-2
『泣いてんの?』
ニヤリと笑われ、
慌てて涙を拭った。
「泣いてません」
『泣いてんじゃん』
「…泣いて…ます」
ぶわっと再び涙が溢れた。
フラれた。
初めて付き合った彼氏に、
大好きだった。
優しかったのに、
あの時は冷たい瞳で―…
「…っ」
驚いていた私の顔は
きっと間抜けだっただろう。
『なんだ、失恋?』
「悪いですか」
睨みつけてやろうと、
顔をあげる。
「―…」
ここで美少年で
新たな恋が始まるとか
よく聞く。
『何、だったら俺と一緒だ。
愚痴聞いてやるよ』
だけどやはり現実。
物凄く
怖そうな人でした…。
『聞いてくれよ〜、
みほりん酷いんだぜ?
何であんなひよひよした奴に行っちまったんだ』
みほりん…?
顔と台詞が一致しない。