刹那い心-2
「こ、これは……」
「こんなに濡らして……どれだけいやらしいんだ? 由布」
目の前に来て視線を合わせるように膝を折ると、有無を言わさずスカートの中に手を伸ばす。躊躇いもなく指先は中心に触れ、恥ずかしいほどに濡れたそこをなぞる。
「や、やめてください、部長……」
「二人きりの時は幸也って呼ぶように言ってただろ?」
そう言ってる間に半端に乱していた私の制服はほぼ脱がされ、彼の指は否定する口とは裏腹にツンっと飛び出した私の乳首をつまんでいる。
「そんな……ここは会社で……誰か来るかも、知れないじゃないですか……っ」
執拗に一点集中でいじられ、私はビリビリと感じて声を洩らしながら、無駄なけん制する。
「大丈夫だよ。よっぽどなことがない限り社員はここに来ない。それは君も知ってるだろう?」
確かに、ここには伝票などを一定期間保管するための部屋だから、期間が切れて処分するとか、社内調査の時ぐらいにしか部署の人間も入らない。
「だからここを選んだんだろう? 聞いたよ、昨日もここに籠っていたそうじゃないか。過去の伝票を調べるからと」
しかも僕の指示だって? そんなこと、頼んだ覚えはないが?
まるで尋問するみたいに言いながら、その手は私の身体をさまよう。
時に優しく、時に強く……緩急をつけた責めに、私は腰が浮いてくるのを感じた。
「それは……」
「それは、これで慰めるためかい? 君もイヤラシイものを持ってるんだね」
他の社員が知ったらびっくりするだろうね。
そう言って手にしているのは、彼が来るまで私の中で暴れていたおもちゃ。グロテスクでリアルなそれは、何を隠そう、この男が私にプレゼントした代物だ。
「だって、それは部長が……」
「確かに、僕が君にあげたものだね。でも、会社で使っていいなんて言ってないじゃないか」
やっぱりお仕置きが必要だな……。
彼はにやりと笑うと、その代物をまだ乾ききらない私の蜜壺に一気に突き立て、スイッチを最大に入れる。
「ひあぁぁぁぁぁっっっ」
背がのけ反るほどの快感が身体を駆け巡った。そんな私にお構いなしで彼は更に激しく動かした。
自分で使うときは加減しているから、逝ってしまえばそれまでだったが、他人の手に委ねられれば、それはその人の意志で使われる。
ましてやこの男なら、容赦なく……
「あっ、あぁぁ、やめてくださいぃぃぃぃぃぃっ」
「お仕置きだと言ったろう? 会社で、しかも仕事中にこんな淫らなことをしているなんて、イケナイ子だ」
彼に見られているとも知らず一人で慰め、逝ってしまった後だけに、すぐに絶頂が訪れる。