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シボウドウキ
【ショートショート その他小説】

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シボウドウキ-1

「何かが空から落ちてきた…」
そんな妄想を君はした事がないかい?

あぁ突然声をかけてゴメン。僕は高階(たかしな)って言うんだ。
君の名前は…
いや君が何者でもいいや。ちょっと僕の話に付き合ってくれないかな?


「何かが空から落ちてくる。」
夢見がちな人なら、天女が空から...なんていう事を想像するかもしれない。

でも、なぜ空から落ちてくるのは、綺麗なイメージになるんだろう?
そう考えたことは無いかい?

少なくとも「天女」は美しい女性を連想させる。
別に「天男」でもかまわない
これだと「頭に輪のある天使」というイメージになるかな。
まぁどっちでもいいや。
この場合でもおそらく、イメージ的には美しい男性だろう。

そして決して「汚らわしい」イメージではないはずだ。

なぜか?少し考えれば簡単なことだ。
それは「見たことが無い」からさ。
いや「見たいと思ったことが無い」だな...

僕は見たことがあるんだ。空から落ちてきた人を...


め・の・ま・え でね


それは、もう人の想像の範囲にはおさまらない光景さ。
「キレイ」なんて言葉はどこにも入れない。
人が空から落ちると、それはどうやってもキレイにはならない。
あんな光景は二度とゴメンだ。

「だから君は生きろ」

......

3年前、このビルから飛び降りた女性を助けようとして、巻き添えで犠牲になった
レスキュー隊志望の若者が居たらしい。
名前はたしかタカシナ...


END


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