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赤い靴
【青春 恋愛小説】

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アイスクリームと蕎麦-2

「ナオ、何でここにいるのさ」

彼の手のあたたかさが残った首をさすりながら尋ねるが、ナオはそれには答えず説教を始めた。

「お前さ、いくら暑いからってコンビニの冷凍庫に頭突っ込むか?コレ全部溶けたら弁償するハメになるかもしれないだろ?」



「…ナオはあたしよりもアイスの方が大切なわけ?」

我ながらくだらない質問だとは思ったが尋ねずにはいられなかった。



「そりゃ、アイスだろ。アイスの方が美味いし」



0勝2敗。



「…ナオのバーカ」

「はいはい。分かったから好きな奴選びな」

そう言ってナオは先程拒絶されたばかりの世界を指差す。どうやら私がアイスを食べたいのだと勘違いしたみたいだ。

「別にいらないし」

「ふーん。じゃあ別にいいけど。俺は蕎麦買いに来ただけだし」

そう言うとナオは弁当売り場の方へ向かった。私もついていく。

「お前も食う?」

首を縦に動かすと、ナオは小さく笑って蕎麦をカゴに入れた。

ひとつ、ふたつ、みっつ。





…みっつ?


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